仮想通貨に限らず外貨や株式など、さまざまな投資に手を出している。最近は「純金積立」もはじめてみた。
こうした投資だが、私のように遅咲きながらはじめた人も居れば、年季の入ったベテランも多くいる。対して、しない人は全く手を出さないし、興味もないだろう。
投資をしていて改めて思うこと。
どんな投資も何も可も全て、結局は「円」に支配されているということである。
最近そういうことを考える機会が多く、そして今ちょうど時間を持て余しているので、思うがままに書いてみたいと思う。先に言っておくが結論もオチも何もない。
今日ボーっとしていていろいろ矛盾点も含め考えていたので、そのまま記録しておくまでである。
円に両替しない限り、儲かっていない
投資をしていて誤解しがちなこと。
「儲かっている!」という錯覚である。
今は特に仮想通貨に力を入れているので例に出すと、私が仮想通貨に投資しているのが150万円。これが4日前には270万円だったのが、今記事を書いている時点で305万円。
この上げ幅の凄さが仮想通貨の魅力であり、わずか4日で35万円も増加しているのだ。
これを「35万円儲かった」と思ってしまうのだ。
もっと言うと、「最初150万円の投資だから、155万円儲かった」と思ってしまいがちである。
しかし、結論から言うと答えはNo。
現時点では仮想通貨のままなので、1円も儲かっていない。
これを円に戻して現金を手にした時点ではじめて「儲かったと言えるのだ。
冷静に考えればわかるのだが、どうしても錯覚しがちである。
これは、株式投資においては、よく言われることだ。
「塩漬け株」なんていう言葉があるが、購入額から値下がりしすぎて売却することもできない株は、これも売却しない限りは損失ではない。
もちろん値上がりしたとしても株式から円にしない限りは利益とは言えない。
日本人は「円」が基準
確か島田紳助だったと思うが、TVで以前こんなことを言っていた。
「資産は、円とドルで半分ずつもっておく。そうしたら、円高になっても円安になっても損しない」という話。
確かに、円ドル価格は常に変動しているので、この考え方であれば円高だ円安だと一喜一憂する必要が無い。
しかし!
結局我々は日本人で、日本で生活している。
何を買うのも結局「円」だ。
ドルを使うのは海外旅行の時くらいだろう。その時も結局、頭の中で円に換算して計算しているはずだ。
日本人にとって「円」というのは普遍的な、価値の変わらない通貨であり、その信頼性は抜群である。日本では円でしかモノを販売していないので、「円」ありきなのだ。
仮想通貨は決済ツールとして普及するのか
仮想通貨が、次世代の決済ツールとしてどこまで普及するかはわからない。ビックカメラなどでビットコイン決済がはじまったというのも大きなニュースとなったが、日本人が日本で買い物をする限りはあまりメリットがなさそうだ。
(今後、手数料や決済スピードなどでメリットが出てくることを望んでいるが、あくまで現時点での話)
だってビックカメラは「この冷蔵庫は○円」という形で売っているのだから、円を持っていればそれを使って払うのが普通であり、ビットコインで払うにしても「1.3BTCだから今のレートだと・・・」と計算するのも手間だろう。
もちろんこのように、決済手段として普及していくのは大歓迎である。
「BTC高・円安」という考え方
今、仮想通貨に投資している人は、あくまで投機的な観点だろう。
もちろん「フィンテック」「ブロックチェーン」といったテクノロジーに興味があるからこそだが、ビットコイン長者まではいかなくてもある程度のリターンを見越して投資しているはずだ。
1BTCが12万円から14万円に上昇した時、ビットコイン投資家は喜ぶだろう。
自分が保有している通貨が値上がりしたのだから当然だ。
しかし、冷静に考えると、私も含めほとんどの人は、ビットコインよりも円の方がたくさん保有しているはずだ(自分の資産の内訳が、円よりもビットコインの方が多い人はいないはず)。
ビットコインの価格(BTC/JPY)が上がるということは、ビットコインに対して円の価値は下がっている。「円高ドル安」のような言い方を参考にすれば・・・
1BTC=12万円 から
1BTC=14万円 になるのは「BTC高・円安」となる。
ビットコインの価値が上がるのは嬉しいけど、それよりもたくさん保有している「円」の価値が下がるのに、なぜビットコイン投資家が喜ぶのか?
それはあくまで「円」基軸で考えているからだ。ビットコインが価値の上下が激しいと言われるが、それは円に対してである。
「円」を基準にするからビットコインの値動きが激しいわけで、「円」は基準だから価値は変わらない。だから、その円に対してビットコインの価値が上がり続けて一番高いところで円にすることで、安定的な「円」を投資額に比べてたくさん手に入れることができるということ。
「円」が普遍的なものだからこそ
この話も結局、日本人において普遍的な「円」の価値あってこそのものだ。
今後さまざまなところでビットコイン決済が導入されると思われるが、結局日本の法定通貨である「円」が駆逐されることはない。どうなってもあくまで「円」が基準だ。
ドルに対して円の価値がいくら下がっても、日本の1円は1円のままである。
そして、「円に対して価値が上がる」ことを期待して、投資家はビットコインやその他通貨を保有し続けるのだ。