※この記事は、タックスアンサーを元にした私の見解です。解釈には人それぞれの部分があり、これを読んで何かあっても責任は取れないので念のため。
先日、仮想通貨を全て一旦、日本円に換えたのはこのブログで記事にした通り。
【利確】税金に備え、全ての仮想通貨を日本円にした(200万円→2,100万円)
要するに「利確」ってやつ。
今までは含み益だったものを、利益を確定させたということだ。
もちろんこれで仮想通貨におさらばでは全くなく、次の参入のタイミングを見計らっているところである。
では、なぜ全て日本円に利確したのか?
これについては大きく分けて、2つ理由がある。
1つ目は「税金」。
そしてもう一つが「ポートフォリオの見直し」。
投資におけるポートフォリオについての考えは後日また記事にするとして、この記事では税金に関して思っていることをまとめる。
仮想通貨の税金に係るタックスアンサー
先日、国税庁より仮想通貨の税金に関するタックスアンサーが出たのはご存知の通り。
ざっくり言うと・・・
・仮想通貨取引の利益は「雑所得」
・仮想通貨間のトレードによる利益も課税対象
・年をまたいでの損益通算や損失繰越はできない
というもの。
今まで「円に戻したら税金がかかる」と思っていたけど、例えば購入後に値上がりしたビットコインでイーサリアムを手に入れたらその時点で「利益」と見なされ税金がかかるということだ。
これにはTwitterも盛り上がった。
「どうやって計算するんだ」「税務署も計算できないだろう」など…。
法定通貨にしたら利益と見なす、というルールだったらわかりやすいのになー。
そして、雑所得という区分。
累進課税なので、所得が増えればその分税率が上がり
そして、年をまたいだ繰り越しや相殺ができないらしい。
ちなみに「あくまでタックスアンサーだから」とも考えたけど、税理士さんと話をしたところ、「タックスアンサーが出たからにはそんなすぐに税法が変わるのは考えにくい」そうだ。まあ現時点での税法だと思ってもいいのだろう。
(これは見解はひとそれぞれなので、参考程度で!)
損益通算できないことによるリスク
さて…。
トレードに係る利益の計算はかなり大変だろうけど、これは税理士さんに任せることにする。
それよりも大きな疑問点が。
年をまたいでの損益通算ができないということは、「今年の利益分を納税し、仮想通貨で持ったままで翌年大きな損失があった場合はどうするんだろう?」ということ。
パワポで図を作ってみた。
(相変わらず色のセンスがない…)
これ以降、あくまで「仮想通貨同士のトレードをして行く前提」なので先に断っておく。
また、タックスアンサーを元にした私の見解でしかないので、これを見て何かあっても責任取れないので念のため。
この図のように、来年も資産を増やす事が出来れば問題ない。今年増えたものを2017年に、来年増えた分は2018年にということで課税される。
で、私の懸念点はこのパターン。
もし来年トレードで損失を出してしまったら…?という問題。
この場合、今年は2000万円にまで増やした部分(利益)に対して課税されるけど、来年損を出しても税金は返ってこない。そう考えると、もしこの図の状態で来年1000万円で利確したらどうなるか?
日本円の流れだけで見ると、200万円の投資で1000万円になったのだから800万円の利益。
けど、現行のタックスアンサーの理屈で考えれば、2017年に1800万円分の利益を出した形になるので1800万円に対して課税される。600〜800万円くらいになるのかな?
800万円の利益のほとんど全部が、2017年の税金で持って行かれることになる。
これ、怖くない?
と思ったのがキッカケだ。
これを防ぐにはどうしたらいいか?
一番良いのは「トレードしない」ということ。
2017年〜2018年にかけてトレードせず、購入してそのまま寝かせ続ける。
2017年は高騰し、2018年に下落してしまった場合はこんな感じ。
これであれば、2018年に1000万円で利確して初めて課税されるので、利益である800万円に対して課税されるのみだ。
無難に、ポジションを一旦閉じる
前述したように、先ほどの図はあくまで「仮想通貨同士のトレードを行った場合」で極端な例を挙げただけなので念のため。
例えば、最後のトレードをした時点で1200万円で、その後年末に2000万円まで相場が上がる、といったこともあるので、一概には言えない。
私が言いたかったのは、2017年にトレードで得た利益に課税された上で、それが取られ損になるのは勘弁願いたいということ。なので、一旦ここで全てを利確したという流れである。
中途半端にすると計算が大変だし、まあそもそも税金を払うのに日本円が足りないという切実な問題もあるのだけど。
とりあえず私は石橋を叩いて渡る性格なので、一旦利確した。
仮想通貨の特性上、どうしても金額は上がったり下がったりするものだし、トレードをしたことで損失が発生する可能性も十分にあるのだ。 この市場は長期的に見ればまだまだ伸びると思うけど、上記に書いたようなリスクが現実になって痛い目を見る人がいなければいいなー、と切に願う。