仮想通貨の技術活用調査。理解している前提だと結果がブレないか?

仮想通貨に関するアンケート調査を見つけたら、このブログで取り上げるようにしている。

ユーザー向けの調査が多いのだが、今回見つけたのは「企業」に対しての調査

上場企業に対して「仮想通貨の技術活用に関する調査」を実施した結果を紹介しておく。

アンケート調査結果

調査結果のページはこちら。
仮想通貨の技術、3社に1社が「将来的に活用の可能性」 QUICK短観

調査概要はこんな感じ。

384社の上場企業が回答。うち317社が仮想通貨の技術を活用することに関する特別質問に回答した。調査期間は4月3日~12日。

こういうのって「いつ調査したか?」が案外重要である。
2018年の4月上旬のようだが、年末から年始の高騰を経てのCoincheck事件、そこからの暴落があってからの4月というわけで、良くも悪くも仮想通貨というものが世の中に広まったタイミングでもある。

調査結果はこんな感じ。

仮想通貨の技術活用について、「活用することはなさそう」の回答は全体の63%(201社)と最も多く、次いで「将来的に活用する可能性はある」が34%(109社)だった。「すでに活用している」と「将来的に活用することが決まっている」と答えた企業はそれぞれ1%(2社)と2%(5社)にとどまっている。

同じ質問を2016年9月調査(356社)にも聞いているが、当時の調査と比較すると「すでに活用している」と「将来的に活用することが決まっている」は、ほとんど変化はないが、「将来的に活用する可能性はある」が29%(102社)から増加した。足元では仮想通貨の技術活用は難しいと考えていることに大きな変化はないが、将来的には必要性を感じているようだ。

2016年9月ということは、わずか1年半くらい前。
私が初めてビットコインを買った頃だったりするのではっきり覚えているけど、BTC=6万円程度、ETH=900円程度、そしてNEMやリップルについては0.7円程度の頃。

こうして見ると、1年半前と今の「仮想通貨」というものに対する価値観の違いはわかるだろう。

調査対象の理解度により結果は異なる

なのに、この調査の前回との比較で見ると、ほとんど変化が無いように見えるのはなぜか?

ここからは想像だけど…
2016年9月なんて、テレビや新聞でビットコインが取り上げられることもほとんどなく、ごく一部の人しか仮想通貨というものを認識していなかった。
ビットコインって、前に倒産したとかニュースになってたやつ!?」という程度の認識の人がほとんどだったハズ。
(ちなみにこれはマウントゴックス事件のこと)

ブロックチェーンなんて、世間一般ではほとんどの人が知らなかったはずだ。

そんな2016年の調査結果のうち、「④活用することはなさそう」の70%には、「何それ!?」という人も結構含まれているはずなんだよなー。

こういう企業向け調査って郵送か電話調査だろうから、本社の特定の人が回答していると思われる。社内にはそういう革新的な人がいたとしても、本社の回答者が知らなければ調査には反映されない。

仮想通貨について理解している前提の設問となっているけど、そうじゃなくてこの調査項目に⑤として「活用を検討したことがない」「理解していない」という項目がないと、この1年半経過したことによる違いがわからない。

理解した上で「活用することはなさそう」なのと、そもそもよくわからないから「活用することはなさそう」だと、全く意味合いは異なる。

こうした「理解度」を細かやに設定した上で、こうした上場企業であったり、例えば銀行など業種に特化した「ブロックチェーン技術に関する意識調査」みたいなものがあれば非常に興味があるので、どこかやらないかなー。