大手からネット専業まで証券会社は様々だが、私はIPO投資(抽選申し込み)を行うこともあり複数の証券会社の口座を保有している。
しかし、通常のトレードで使用するのは「SBI証券」一本だ。
元々ネット用の銀行口座として住信SBIネット銀行の口座を持っていたこともあり、スムーズに連携できるという理由でSBI証券を使っていたのだが、大手証券会社と比べて特に「手数料」が格段に安いのも大きなメリットだ。
今回は、その中の特徴の一つであるSBI証券の「手数料」についてまとめておく。
株式の売買手数料にはプランが2種類あり、投資スタイルによって損をすることもある。私も使っている途中で気付いたので、同じようにSBI証券を使っている人にはぜひ一度、確認を頂きたい
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現物取引と信用取引
株式投資のスタイルは人それぞれだが、この記事では「現物取引」の手数料について取り上げている。まずはこの説明から。
例えば口座に100万円ある場合、2,000円の株であれば500株購入できる(手数料は考慮せず)。これが通常の取引(現物取引)。
対して、100万円の元手で300万円分の株(上記例だと1,500株)を購入できたりするのが、「信用取引」である。大口で購入できる分リターンも大きいが、損失も大きいので非常にリスクが高い。
もちろんSBI証券でも信用取引の取り扱いがあるが、私は現物取引しか行っていないので、この記事では考慮していない。サラリーマンの方であれば現物取引の方が多いと思われるので、それを踏まえて参考にして頂きたい。
SBI証券の、現物取引の手数料比較
いよいよ本題。
SBI証券の現物取引における手数料は、下記の画像の通り。公式サイトから引用しているのでまずはご覧頂きたい。
このように中長期向けの「スタンダードプラン」と、短期向けの「アクティブプラン」の2種類があり、特徴も画像にある通り。
ここで、具体例で比較してみたいと思う。
(例①)1銘柄のみで中・長期投資を行う場合
まずは、1銘柄に絞って長期保有する場合を考えてみる。
3,000円×100株を購入し、数か月後に値上がりして3,500円×100株で売却。この場合の手数料比較をしてみると・・・
■スタンダードプラン
購入時 293円
売却時 293円
→合計 586円
■アクティブプラン
購入時 308円
売却時 463円
→合計 771円
このように、中長期投資の場合はスタンダードプランの方が割安である。
1銘柄あたり同じ約定金額であれば、スタンダードプランの方が手数料が割安な設定になっている。
例②1日で3銘柄を購入・売却した場合
続いて、短期売買の場合を考えてみよう。
1日で下記の短期売買を行った場合。
A社 500円×100株購入
→400円×100株売却
B社 1,000円×100株購入
→1,300円×100株売却
C社 3,000円×100株購入
→3,500円×100株売却
■スタンダードプラン
6回の取引それぞれの手数料の合計 1,235円
■アクティブプラン
6回の約定金額の合計が97万円なので、822円
短期売買の場合は、1日の約定額が合計されるアクティブプランの方が、手数料が安くなるのがわかるだろう。
チリも積もれば手数料差は大きい
このように、1回あたりの約定額で考えるとスタンダードプラン、1日あたりの約定額で考えるとアクティブプランが手数料が安い設定となっている。そして気を付けていただきたいのが、SBI証券の口座を開設した段階では全員「スタンダードプラン」になっている点だ。
口座開設から何も設定を変えずスタンダードプランのままで、上記の例②のような短期取引を1ヶ月(22日)行った場合、1日あたりの手数料差額413円×22日で、1ヶ月あたりの手数料差がなんと「9,086円」も出る計算になる。
特に私を含めスマホでチョコチョコ取引をしていると、PCに比べ細かい部分に目が行き届かなくなる。私もそれである日気づいて、慌ててアクティブプランに変更した。
このように、何も設定を変更していなければスタンダードプランになっている。あとはあなたの投資スタイルを踏まえて、プランを比較を検討して頂きたい。設定変更は管理画面から簡単に行うことができ、当日中に変更を行えば翌営業日から新しいプランが適用となる。
「チリも積もれば山となる」を肝に銘じ、手数料も無駄にせずSBI証券で株式投資を楽しんで頂きたい。