稼ぎたかったら宝くじは買うな!株式投資は否定するのに宝くじは買ってしまう人へ

年末の風物詩とも言える、宝くじ。
テレビでもたくさんCMが流され、「よく当たる」と評判の街の宝くじ売り場には長蛇の列ができていたりする光景を見かけることもあるだろう。

年末以外にも、サマージャンボをはじめいろんな宝くじがあるようだが、私は人生で一度も購入したことがない。

縁が無かったと言うよりも、買おうと思ったことが一度もない。それは確固たる理由があってのことであり、ギャンブルを一切しない理由でもある。

資産運用や投資についてのブログなので、この記事ではその理由について詳しく述べる。

宝くじは庶民の夢。テクニックもコツもない

結論を最初に書いてしまう。
理由は2つ。
「当たる確率はみんな平等だから」
「当たる確率が一番低いギャンブルだから」

数字の羅列なので、1枚の宝くじが当たる確率は等しい。「よく当たると評判の売り場」が存在するのは、「よく当たると評判だから長蛇の列ができ、売れる枚数が多いから当たりが出る確率が高い」に過ぎない。

縁起がいいからそこで買うのは理解できるが、不思議なことに「当たる確率が高い」と本気で思って並ぶ人もいるのだ。

そして、当たる確率。
1等は何と2000万分の1。
1等の前後賞でも1000万分の1。
1等の組違いでも10万分の1。
2等ですら100万分の1である。

考えれば考えるほど、限りなく不可能に近い。

控除率を比べてみる

控除率(こうじょりつ)という言葉をご存知だろうか?Wikipediaにはこうある。

ギャンブルにおける控除率とは、ある賭けにたいしてどれだけの手数料をとられるかを示す割合。ハウスエッジとも呼ぶ。似た言葉に寺銭(てらせん)があり、これは割合だけでなく一定の手数料、参加料も示す。

出資されたお金に対して、主催者(胴元)がどれだけ取るかということだ。資産運用の観点で見ると、一番気になる部分である。

では、主なギャンブルの控除率を比較してみよう。こちらもWikipediaから抜粋する。

日本の地方公共団体が運営する宝くじ – 55%
スポーツ振興くじ(toto) – 50%
日本の公営競技 – 20%〜30%前後
パチンコ、パチスロ – 平均10%〜15%

もちろんあくまで目安だが、宝くじの控除率の高さに驚くだろう。実に売上の半分以上が胴元に入るということで、運営側からするとこんなチョロいビジネスは無い。

ちなみにパチンコをギャンブルと言ってしまっているが(笑)国民みんながそう認識しているのでそこはスルーする。金額的には宝くじに比べると良心的である。

ギャンブルはマイナスサムゲーム

このように、テラ銭を持っていかれるギャンブルは、考え方としては「マイナスサムゲーム」である。

マイナスサムゲームとは、出資額の合計よりもよりも期待値(見返り)が少ないもののことだ。そんなマイナスサムゲームの最たるものが、宝くじである。

ちなみに、個人間の賭け麻雀なんかは、ゼロサムゲームである。出資額の合計と見返りの合計は一致する(胴元が居ないので持っていかれない)ためだ。

断っておくが、マイナスサムだからダメというわけではない。個人単位で見ると勝ち負けがハッキリするためで、勝ち逃げがしやすいのだ。

株式はゼロサム、またはプラスサム

マイナスサムゲームの反対は、プラスサムゲームと呼ばれる。当ブログのテーマでもある株式投資なんかもこれにあたる。

株式投資は、決まった総額を取り合うものでは無い。会社や従業員は業績を上げることにより株価は上がっていき、配当もあり、また景気や世相によって全体が押しあがることもある。

要するに「期待値が出資額を上回る」こともある。

そういう意味では長期保有の投資だとプラスサムと言えるだろう。株式投資をギャンブルだと揶揄する人も居るが、根本的に仕組みが異なるのである。

繰り返すがこれらの考え方はあくまで「出資の総額」という視点で仕組みを分析したものであり、株式投資で損失を出す人も居るのでご注意願いたい。

投資をする人と、宝くじを買う人の違い

宝くじは「庶民の夢」と言われるように、買うのは大体、庶民だ。お金持ちや資産家は宝くじをほとんど購入しないと言われている。

当たるためのテクニックも無く、100%運頼みの確率の低いものというのはもちろん、前述したようなお金の仕組みを考慮すると、資産運用に回して「お金に働いてもらう」方がよっぽど将来性があるということだろう。

株式投資を「ギャンブルみたいなもの」と揶揄する人に限って、一番当たらないギャンブルである宝くじで夢を見がちだったりする。

以上、株式投資は断じてギャンブルでは無いというのがご理解頂けたと思う。宝くじで夢を見るのも良いが、縁あってこのブログをご覧いただいている方にはもっと有効的な資産運用をして頂きたい。